リスケ 中小企業 

世間に広まる経営改善ノウハウは大企業向け

それでは、銀行がリスケを納得する経営改善計画書とは、どのようなものでしょうか?
作成方法は? 具体的な中身は? ポイントは?

 

大型書店に行けば、数多くの「経営改善計画」「事業計画」のノウハウ本が置かれています。
しかし、それらの多くは売上が10億円以上の「中小企業」向けであつて、売上が1億円からЮ億円程度、銀行借入が数千万円から数億円程度の「中小、特に零細企業の社長」向けではありません。

 

各銀行が独自に策定している計画書のひな形もありますが、慣れない中小零細企業の社長
が、何の予備知識もなく作成するのは、極めて難しいのが実情です。
そこで本書では、売上が1億円から10億円、銀行借入が数千万円から多くても10
億円程までの中小零細企業に特化した経営改善計画書の作成方法から、その実行方法までを詳しく説明します。

 

零細中小企業はどうやって経営改善書を作成するか?

@経営改善計画書の具体的作成方法
中小企業、特に零細企業向けの経営改善計画書の作り方を、5章「小さな会社限定― 経
営改善計画書の作り方」で具体的に説明します。
A経営改善計画書に基づく銀行への要求内容
経営改善計画書が完成すれば、計画書を銀行に持参し、社長がしっかりと担当者に説明しなければなりません。

 

B経営改善計画書の具体的実行方法
経営改善計画書は、作って銀行に提出して終わりでは決してありません。計画書は、守る
べき銀行との約束事です。

 

以上のように、本経営改善計画の内容、意味と作成方法を細かく説明しますので、
ほとんどの社長にとって、経営改善計画書の作成は十分クリアできるでしょう。

 

問題は、経営改善計画を銀行に提出し、無事リスケを受けることができた、その後です。
銀行に提出した経営改善計画は、実行されなければ意味がありません。

 

「社長の決断がトップダウンで伝わる小さな会社のほうが、経営改善の実行が早い」と思われるかもしれませんが、それは中小零細企業の現場を知らない人の考えです。

 

大企業であれば、複数の取締役や各部署の部課長などが力を合わせて、目的達成のために
努力するでしょう。
大企業の社長はあまり実務に携わることなく、社員の陣頭指揮を執り、モチベーションを高めることが最大の任務になります。
しかし、小さな会社ではそうはいきません。おそらく全ての内容について、社長が陣頭指
揮を執り、社員のモチベーションを保ちつつ、実務も自分自身が行なわなければ、経営改善計画の実行は不可能です。

 

小さな会社にとってリスケは事業再生の有効手段中小零細企業の社長は孤独です。たつた一人でこれら全てを実践しなければなりません。
一人きりで、初めての事柄すべてを、自らが実践しなければならない小さな会社の社長にと
って、計画を実行に移していくには圧倒的に時間が足りません。

 

リスケ期間は1年間が目安

そんな中小零細企業の実態を考え、「期間1年間のリスケ」を推奨しています。
事業再生の世界では、リスケはしょせん「止血」でしかないので、事業の抜本的な再生とは言えないとされています。リスケはあくまで「時間稼ぎ」の手段であって、「目的」ではないということです。そのため、「安易なリスケは金融機関との関係を損ね、逆効果になりかねない」と考えるコンサルタントがいるのも事実です。

 

教科書的にはまったくその通りですが、中小企業、特に零綱企業が再生する現場において
は、事情が異なります。

 

ほとんどの中小零細企業では、社長が財務担当として銀行と交渉し、経理をチェックし、
トップ営業マンとして得意先を走り回り、現場で新製品を開発し、また、新サービスを考え出す企画マンを兼ねています。

 

他人から見ればノンビリに見えているときも、頭は24時間フル稼働のはずです。社長以下、
社員総がかりで経営改善に取り組むことができる、大企業や中堅企業とは違うのです。
小さな会社の社長にとって「時間稼ぎ」の重みは、計り知れないものがあります。小さな
会社の実態を考えれば、「リスケ」は極めて有効な事業再生の第一歩なのです。

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