銀行によってリスケを受け入れてくれるところ、そうでないところがある

リスケを検討する前に心得ておきたいこと

「ディスクロージャー誌」とは、「金融機関が経営内容等を開示する冊子」のことで、平成
10年度決算から法定化され、現在は全ての金融機関が発行、及びホームページで閲覧できるようになっています。

 

銀行に預金を預ける人は、その銀行の健全性を見たいでしょうし、融資を受ける事業主も、
継続して長いお付き合いできる銀行かどうかを判断するためには、銀行の実態を知る必要があるからです。

 

デイスクロージャー誌には、銀行の業績や今後の方針が明確に記載されています。
場合によっては、社長の事業と関連することがあるかもしれません。
特に、リスケにつながる要因としては、銀行の業績に関連する項目でしょう。業績が芳し
くなく、赤字が続いている銀行は、業績好調な銀行よりはるかに強く、不良債権の増加を恐れています。

 

業績が特段悪くなくとも、国の公的資金が入っている銀行、合併が控えている銀行などの
個別の事情を持つ銀行も、業績悪化には非常に敏感です。
先ほども説明した通り、不良債権増加による業績の悪化は、どの銀行も等しく嫌がるもの
ですが、特に業績が芳しくない、または業績を下げてはいけないといつた個別事情がある金融機関ほど不良債権増加を恐れ、取引先の支援に繋がるリスケには応じる可能性が高いと言えます。

 

リスケは受け入れてくれる銀行とそうでないところがある

別の視点で見れば、規模の小さな金融機関(信用金庫や信用組合も含む)も、リスケを受
け入れやすいと考えられます。
規模の小さな地方銀行、信用金庫や信用組合は、元々大企業との取引はほとんどありませ
ん。中小零細企業が主たる取引先であり、大手銀行にとっては小さな取引先でも、彼らにとっては大事な中堅の取引先になることが多いからです。

 

また、信用金庫や信用組合などの地域金融機関では、設立の趣旨に、「中小零細企業の発
展に寄与することを使命とする」という内容が含まれているため、メガバンクや地方大手銀行より、中小零細企業を守ろうという姿勢が鮮明です。規模の小さな金融機関は、リスケの相談に柔軟に対応する姿勢を持っていると言えるでしょう。

 

リスケを受け入れにくい銀行リスケ交渉において注意すべきは、業績に何ら問題のないメガバンクや、地方大手の金融機関です。そのような金融機関に、経営改善計画も持たず、安易なリスケ交渉を行なうのは、大変危険な行為です。
残念ながら大手金融機関にとって、中小零細企業は、その他大勢の取引先に過ぎない場合
が大半です。その他大勢の一つにしか過ぎない取引先に対して、大手の銀行員は親切に時間を割いて相談に乗る、という感覚はどうしても希薄になりがちです。
仮に担当者が親切に相談に乗っても、上席者や支店長は、その他大勢の小口先に対して、
大きな関心など持たないのが実態と思われます。

 

大手金融機関は、小日先に大きな関心もなく、時間も取りたくありません。
そんな状況で、社長が必要な資料も提示せず、リスケの必要性と業績改善策をうまく説明ができなければ、ますます親身に対応してはくれないでしょう。

 

比較的柔軟に対応してくれる信用金庫や信用組合と、小日先に大きな関心を持たない大手
金融機関。
社長が双方と取引がある場合、社長は、リスケを受け入れにくいと想定される、大手金融機関にも通用するような交渉を行なうべきです。

 

リスケの失敗事例で多い一つが、リスケを受け入れやすい銀行(話をしやすい信用金庫や
信用組合)には了解を取りつけたものの、リスケを受け入れにくい銀行(話をしにくい大手金融機関)との交渉が進まず、結果として全ての銀行とうまくいかない場合です。
リスケには、比較的に受け入れやすいタイプの銀行と、受け入れにくいタイプの銀行があ
ることを心得ましょう。

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