銀行がリスケを拒否する理由

なぜ銀行はリスケを勧めたがらないのか?

ここでは、「銀行という企業・組織がリスケを嫌がる本当の理由」が何かを明確にしたいと思います。
銀行という企業・組織はリスケを実行することを嫌がっているのではありません。
リスケによって、今まで何の問題もなかったと判断していた社長への融資を、「不良債権扱い=業績の赤字要因」にしなければならなくなることを、心底嫌がっているのです。

 

不良債権←赤字のシステム銀行と融資取引がある会社は、全てランキングされています。
ランキングは「債務者区分」という名称で、正常の取引先から不良債権の取引先まで、6
つの段階に区分されています。

 

銀行にとって問題なのは、各債務者区分において、適正な「貸倒引当金」を積まなければ
ならないことです。
貸倒引当金とは、将来発生する損失見込み額を、毎年の利益から事前に差引くものと考えてください。
正常先の融資については、ほとんど貸倒引当金を積む必要がありません。
正常先は銀行にとって、「金利収入=売上」という計算になります。

 

しかし、破綻懸念先となれば、どうでしようか? この表の銀行であれば、無担保部分の
約75%を、事前に貸倒引当金として差引く必要があります。
話を簡単にするため、事例で説明しましょう。
銀行がA社に無担保、金利5%で貸付けている1億円が破綻懸念先に区分されたとします。
銀行は75%、つまり7500万円を貸倒引当金として、はじめから積まなければなりません。
銀行は5%の金利収入がありますが、年間500万円だけです。きっちり金利は支払っ
てもらっても、差引年間7000万円の赤字が発生することになり、銀行にとつては早急に問題を解決しなければならない大問題です。

 

銀行に、会社が正常であることを証明できればよい

銀行と取引のある企業はほとんどが正常先です。
そもそも銀行と取引を開始する時点で、正常先と認められない企業に対しては、原則銀行は融資を行ないません。
リスケを銀行に申し出るということは、銀行にとって、正常先である社長の会社を、ラン
クダウンするかどうか、検討しなければならない事態となるということです。

 

金融庁のホームページでは、金融機関を監督する際の指針が公表されています。
只融資先が)実現可能性の高い抜本的な経営再建計画に沿つた金融支援の実施により経営
再建が開始されている場合には、当該経営再建計画に基づく貸出金は貸出条件緩和債権(=
不良債権)には該当しないものと判断して差し支えない」

 

言い換えれば、「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画があれば、不良債権扱いしなく
てよい」ということです。

 

つまり、銀行に嫌がらずにリスケをしてもらうには、不良債権扱いにならないことを証明
できる「経営改善計画書」を、社長自身が作成し提出できればいいのです

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